大学の研究室から

ケサマシブ

2004年10月05日 13:29



僕は現在、オーストラリアのタスマニア大学の大学院で数学と物理を勉強している。1年コースで「グラジュエイト・ディプロマ」というコースだ。始まって約2ヶ月が過ぎたところだ。
オーストラリアの大学も2学期制で、1つの学期は、間に1週間の休みを含む13週間の講義と、その後のテスト期間からなっている。大学によって多少の時期のずれがあるようだが、タスマニア大学では、前期は2月の下旬に始って6月の中旬まで、後期は7月中旬から11月の上旬までだ。入学は年2回の学期の始めに可能である。

一応、僕は大学院生なので自分の研究室もある。地元のパートタイムの院生のグレアムと共有している研究室なのだが、彼はソフトウェア会社に勤めていて仕事がとても忙しいらしく、また結婚していて子供もいるので、この部屋にはなかなか現れない。平均すると、1週間に1回も現れない。

僕は、フルタイムの学生で、1年間で6つの講義を受講し、その他に論文を書くことになっている。成績は60%が講義の単位で、40%が論文である。今学期は3つの講義を受講している。「量子情報理論」と「流体力学」、[関数解析」である。遠い昔ではあるが、日本の大学で数学科を卒業しているので、(専門は微分位相幾何学だったけど)「関数解析」は取っ付きやすかったが、あと二つの物理の科目は結構大変だ。物理の基礎知識が不足しているからである。物理の理論は数学を言語として書かれているから、その内容自体は分からんでもないが、「何で其処でそんな数学が登場するのか?」というその根底に流れる思想が分からない。

講義は、今学期は、今週を含めて、あと2週間で終わる。その後、試験が終わると2月まで3ヶ月以上の長い休みの入るが、あまり「のほほん」と休んでいられないようだ。その3ヶ月で、大学で学んだはずの物理の復習と物理学科の学生の基本である[量子力学」などの勉強をしなければならない。それから、論文の内容についても。(何とこれが、今のところ「量子力学における幾何学」みたいな事になりそうなんだよね。)
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