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2004年10月15日

1年の前期からベクトルを積分しちゃうの?

20年以上も前の大学入学当時の話。

今はどうか知らないけど、当時僕の大学では、1年の初めから2年の前期までが教養課程で、この1年半の間に理系の教科ばかりではなく、文系の科目も受講しなければならなかった。文系の科目と、理系でも地学や生物では、高校で習ってきた内容と比べて幾らか大学らしいアカデミックさを感じたが、極端に難しくなって理解が出来なくなったと言うことはなかった。

でも、数学と物理は違った。数学では、話がいきなり抽象的になった。高校では2次元や3次元の具体的にイメージが出来る物を対象にしていたが、これが大学に入っていきなりn次元になった。微積では、実数が連続だとか、何とかが上に有界だとか、εとδは仲良しだとかいう話が出てきて、「あれ、数学ってこんなんだったっけ?まず公式が出てきて、次に例題、そして練習問題が出てきて、それが解けるようになればOK!ってのが数学じゃなかったっけ?」と思ったものだった。(今でも、例題や練習問題は出てくるけど。)高校の数学とのギャップに面食らったものだった。

物理はもっと悲惨だった。数学で習う前に、1年の前期から線積分はでてくるし、ベクトルの微積分は出てくるしで絶望的な状態だった。「このインテグラルに丸がついたのは何なの?」という様なものだった。今考えても、理解しろと言うには少し酷なカリキュラムだったと思う。(自分の場合は、明らかに勉強不足でもあったが。)今でもそんな無茶なカリキュラムを続けているんだろうか。

その点ではここの大学はずっとましだ。(規模が小さいからか?)数学と物理が1つの学科にまとまっていて、人によっては数学と物理の両方を教えているようだ。だから、日本の大学のような無責任な発想が出てこないんだろう。僕の学生当時は、大学の教官が学生から評価されるような制度もなかったし、自分の給料の半分は教育者としての仕事に対して払われている事実を、重く受けとめていない人も少なくなかったと思う。大学で働く人たちにとっては、いい時代だったのかも知れないけど。

以上、ここの大学で学んでいて最近感じたこと。

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Posted by ケサマシブ at 14:00│Comments(0)数学と物理
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