2005年09月10日
東南アジアや大洋州に対する不当な差別や偏見
西アフリカの途上国ガーナに2年間住んだためもあるのだろうが、僕にとって、オーストラリアが頻繁に見せる東南アジア諸国や大洋州諸国に対する不当な差別や偏見は我慢ならないものだ。
パプアニューギニアやソロモン諸島はかつてオーストラリアの信託統治領か何かだったこともあってか、オーストラリアにとって、それらの諸国に教えることはあっても習うものはない、という思い上がった考えが根底にあるように思える。マレーシアのマハティール前大統領もテレビの番組で、「東南アジア諸国に対して、教師のように振る舞うのはやめろ」という意味のことを言っていた。
最近でも、インドネシアのバリ島で麻薬保持のため逮捕されたオーストラリア人に関する報道、パーティーの席でニューサウスウェールズ州の前知事の夫人(マレーシア系)を「mail-order bride(通信販売の花嫁)」と呼んだ州議会野党のリーダー、パプアニューギニアの元首がオーストラリアの空港のセキュリティ・チェックで靴を脱がされたこと(ジョージ・ブッシュやジュウニチロー・コイズミに靴を脱げとは言わんだろう)など、「不当な差別や偏見」に基づいているであろうと思われる例はいくつもある。
バリ島で大麻保持の容疑で逮捕されて、禁固20年の刑が確定したシュペル・コービーというオーストラリア人の話をしよう。彼女は約1年前に、観光でバリ島に到着したときに空港の荷物検査で、彼女のボディーボードのバッグの中に約4キロの大麻が入っているのを発見され逮捕された。その後すぐにマスコミを中心に、まるで彼女が冤罪で逮捕されたことが明らかであるような報道が繰り返された。党首級の政治家の中にも、何を根拠にしていたのか分からないが、冤罪と言うことを前提に発言をしている人たちがいた。
緑の党の党首ボブ・ブラウンなどは、「彼女は無罪だと思う。みんなでインドネシアに抗議しよう。」などと馬鹿なことを言い出し、数日後にインドネシア大使館に嫌がらせと思われる白い粉が送られて大使館が閉鎖になった後、あわてて「もっと冷静になろう」と呼びかけていた。(僕の印象では、ボブ・ブラウンはアジア諸国をあまり理解していないし、しようともしていないように思える。)
更に、インドネシアの司法制度の批判(死刑になる可能性もあるなど)や、裁判で賄賂などの不正がまかり通っているなどという話が盛んに流された。終いには、インド洋津波の寄付金を返せとか、(オーストラリアからの旅行者が多くを占めている)バリ島への旅行をボイコットしよう、などという報道も出てくる始末だった。これじゃあ、金を払っているんだから無罪にしろと言っているのと同じだろう。
しかし対照的に、オーストラリアがドッラグにだらしない国だということについて反省するような報道はほとんど聞かなかった。間違っているのはいつも東南アジア人の方で、自分たちが間違っているなどとは思わないようだ。
オーストラリア人は気づいていたのだろうか?これは単にオーストラリアとインドネシアだけの問題ではないことを。他のアジア人もオーストラリアのインドネシアに対する態度をじっと見ていたはずだ。次は自分たちの番かも知れないと思っていたはずだ。
最近でも、インドネシアのバリ島で麻薬保持のため逮捕されたオーストラリア人に関する報道、パーティーの席でニューサウスウェールズ州の前知事の夫人(マレーシア系)を「mail-order bride(通信販売の花嫁)」と呼んだ州議会野党のリーダー、パプアニューギニアの元首がオーストラリアの空港のセキュリティ・チェックで靴を脱がされたこと(ジョージ・ブッシュやジュウニチロー・コイズミに靴を脱げとは言わんだろう)など、「不当な差別や偏見」に基づいているであろうと思われる例はいくつもある。
バリ島で大麻保持の容疑で逮捕されて、禁固20年の刑が確定したシュペル・コービーというオーストラリア人の話をしよう。彼女は約1年前に、観光でバリ島に到着したときに空港の荷物検査で、彼女のボディーボードのバッグの中に約4キロの大麻が入っているのを発見され逮捕された。その後すぐにマスコミを中心に、まるで彼女が冤罪で逮捕されたことが明らかであるような報道が繰り返された。党首級の政治家の中にも、何を根拠にしていたのか分からないが、冤罪と言うことを前提に発言をしている人たちがいた。
緑の党の党首ボブ・ブラウンなどは、「彼女は無罪だと思う。みんなでインドネシアに抗議しよう。」などと馬鹿なことを言い出し、数日後にインドネシア大使館に嫌がらせと思われる白い粉が送られて大使館が閉鎖になった後、あわてて「もっと冷静になろう」と呼びかけていた。(僕の印象では、ボブ・ブラウンはアジア諸国をあまり理解していないし、しようともしていないように思える。)
更に、インドネシアの司法制度の批判(死刑になる可能性もあるなど)や、裁判で賄賂などの不正がまかり通っているなどという話が盛んに流された。終いには、インド洋津波の寄付金を返せとか、(オーストラリアからの旅行者が多くを占めている)バリ島への旅行をボイコットしよう、などという報道も出てくる始末だった。これじゃあ、金を払っているんだから無罪にしろと言っているのと同じだろう。
しかし対照的に、オーストラリアがドッラグにだらしない国だということについて反省するような報道はほとんど聞かなかった。間違っているのはいつも東南アジア人の方で、自分たちが間違っているなどとは思わないようだ。
オーストラリア人は気づいていたのだろうか?これは単にオーストラリアとインドネシアだけの問題ではないことを。他のアジア人もオーストラリアのインドネシアに対する態度をじっと見ていたはずだ。次は自分たちの番かも知れないと思っていたはずだ。
豪州の連邦裁判所で、日本の捕鯨は違法と判決。その根拠は?
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Posted by ケサマシブ at 12:04│Comments(2)
│オーストラリア
この記事へのコメント
基本的に、
浅はかでアホ丸だし。
というのが、俺の一般的なオージーの印象です。俺が世話になったオージーは幸運にもそうではなかったですが。
国の歴史長さと関係あるような気がしませんか?
浅はかでアホ丸だし。
というのが、俺の一般的なオージーの印象です。俺が世話になったオージーは幸運にもそうではなかったですが。
国の歴史長さと関係あるような気がしませんか?
Posted by ゲスト at 2005年09月22日 16:49
個人的に話をすると、ほとんどみんな良い人なんだけれども、マスコミに踊らされやすいようです。
ほとんどの人は欧米系のメディアからの情報しか持たないから、一つのことを違った立場から見るってことが出来ないみたい。
国が出来てから100年だけど、白豪主義を止めた30年前まではアジアや大洋州には全く見向きもしてなかったようだね。
ほとんどの人は欧米系のメディアからの情報しか持たないから、一つのことを違った立場から見るってことが出来ないみたい。
国が出来てから100年だけど、白豪主義を止めた30年前まではアジアや大洋州には全く見向きもしてなかったようだね。
Posted by Ima@Tas at 2005年09月23日 14:47